![]() |
書名 |
KNOTS MATHEMATICS WITH A TWIST |
|---|---|---|
| 著者 | ALEXEI SOSSINSKY | |
| 訳者 | Giselle Weisis(仏語→英語) | |
| 初出 | 1999, Editions du Seuil(仏語) | |
| 発行 | 2002, HARVARD UNIVERSITY PRESS | |
| 頁数 | 127ページ | |
| 定価 | ? | |
| ISBN | 0-674-01381-6 (paperback) |
日本語では、knot のことを「結び目」と呼び、knot theory を、結び目理論 と訳していると思う。 本書は、そういう位相幾何学の一分野を扱った本である。
こんがらがった世界、たとえば、イヤホンのコードが絡まってしまったのを どうやったら機械的にほぐすことができるか、 というような研究分野があるというのを学生の頃に何故か知ってしまった。 そして、専門書を入手し読もうとして挫折した苦い思い出がある。
ところで、この本は、ハーバード大学出版局から出ている本である。 天下のハーバード大学の本だから、当然高度な内容が書かれていると 世間の人々は勝手に想像するであろう。 しかし、実はやさしい入門書のシリーズも出しているのである。 「ハーバード大学プレスの本を読んだ」と言えば、 周囲の者は貴方を博学だと勝手に誤解する可能性も高いので、 大いにそういうことは利用しよう。
さて、入門書だから、私でも読める程度の内容ではないだろうかと思い込んで読み始めた。 最初の方は、色々なことがらが、非常に丁寧に説明されているので、とてもわかりやすかった。
しかし、入門書によくあるように、途中からどんどん難しくなっていくのであった。 より正確には、説明が非常に難しいので本書では省略する、ということが多くなってしまった。 これでは、書いていることをそのまま信じるしかない。 ものすごく不満が残るが、とりあえず我慢して読み進めた。
入門書だし、省略は仕方ないと思って先へ先へと読み進んでいたら、 もっと決定的なことが書いてあったのだ。
Conclusion: Nothing Is Finished
こんなタイトルが存在していた。何も終っていない、解決されていない分野なのである。 つまり、絡んだヒモを解きほぐす程の成果さえまだ出ていないのである。 だからこそ、これからの研究しなければいけない分野、つまり魅力的な分野ということである。
しかし、そんなことを書かれても、困ってしまう。 数学的な興味だけではなく、机の上にある多数のからまったケーブルをどうするかという 切実な問題を解決する参考には全然ならないことは分った。 研究者にとっては終っていない研究分野ということで楽しいとは思うが、 こっそりあることに利用しようと思っていた当方には、 役に立たないことが分っただけだった。 残念である。あと何年待てば良いのだろうか。 それとも、自分で、、、、、というのは無理。
2006年6月29日